小説の年明け1冊目は半沢直樹シリーズの「ロスジェネの逆襲」でした。
嫁が夏頃に図書館で予約していたものがようやく今借りれるようになったそうです。
実は半沢シリーズをTVでどっぷり観ていたので、小説で先を知ってしまうかどうか非常に悩みました。
あれだけの人気TVドラマシリーズだから、おそらく映像化されるであろうと思ったからここで先に話を知ってしまうと、映像化作品を観るときにつまらなくなるのでは?という変な躊躇がありました。
しかし、誘惑に負け、脳内で半沢=堺雅人で再生することにより読み終わりました。
以下、多少ネタばれありです。
このお話、世代対立がバブル世代とロスジェネ世代になっているので、前作以前の団塊世代とバブル世代の対立からはちょっと変ってきています。
自分はどちらかといえばロスジェネ世代の最初の方に位置するらしく、バブル世代のゆるい仕事ぶりをみていたりしますし、バブル世代で仲間を作っていて、その派閥に入らない奴をつまはじきにしていくようなこともされてきたので、今作のロスジェネ世代の主人公森山にはとても共感ができます。とくに系列会社に働いていて、出向組みが重要ポストに降りてきて、おいしいところはかっさらっていくというのはとても共感できます。
そうして、仕事面でも腐っていって斜に構えて世の中を見ているところなんてそっくりかもしれません。
自分も新卒でかろうじて就職できた口でしたが、その後何度かの転職を繰り返して今に至っているところが森山と違うところですが・・・
しかし、今の自分の仕事ぶりをみていると、出向組の「三木」なんかにそっくりかもしれません。(多少自虐入ってますが)
半沢の正しいことを正しいと実行する、自分のために仕事をするから組織が腐っていく、という言葉は胸に響きました。
実際には、正しいことを正しいと思い、実行するには家庭など守るものが多すぎるんだろうな、と思います。
そこが読者には痛快で心惹かれる部分なんだろうと思いますが。
で、嫁の意見としては、映像化するには内容が短すぎるという意見でした。
たしかに引き伸ばしても1クール持たないかもしれません。
でも、映画化だったらどうなんでしょう?
結構な人が劇場に足を運んでくれそうじゃないですか?
2時間弱の内容にするには丁度いいボリュームですし。
そんな妄想もしてしまうほど楽しい作品でした。